本記事では実用的なゴールドカード6選をご紹介するとともに、ゴールドカードのメリットとデメリットを詳しく解説しています。
ネットショッピングの急速な普及に伴って、近年は若年層でもクレジットカードを所持する方が増えてきました。クレジットカードの主要な魅力と言えば、現金払いではできない手軽な支払いとポイント還元サービスです。日々の買い物や税金の支払いは、年会費の安い一般カードでも十分お得にする事ができるでしょう。
しかし、年会費が必要となるゴールドカードは一般カードよりお得なサービス・特典を提供している事がほとんどです。また、高額な補償・保険が付帯する事を考えると、ライフスタイルによっては一般カードよりゴールドカードの方が適しているという事もあります。ゴールドカードを使って日々の支払いをお得にしたいと考えている方は、是非本記事をチェックしておきましょう。
ゴールドカードとは?
ゴールドカードは一般カードより特典やサービスが充実したクレジットカードです。
決済でのポイント高還元やクーポン提供などをはじめ、空港ラウンジの無料利用・旅行保険など国内・海外問わずお得に利用する事ができます。
ゴールドカードのポイントの還元率は一般カードと同等か変わらないものが多く、年会費が必要となるためこれまで必要性を感じなかったという方も多いかもしれません。しかし、ゴールドカードならではの特典や優待を利用する事で一般カードよりお得にする事も十分可能です。
かつては年会費や審査条件から高給取りが持つものというイメージの強かったゴールドカードですが、カード会社の増加に伴って近年は低年会費のカジュアルなものも増えています。所有のハードルはかなり下がったと言えますが、一方で数が増えて事によって「どのゴールドカードを選べばよいか分からない」という方も多くいらっしゃいます。
ゴールドカードのメリットを最大限活用するためには、独自サービスや特典を見極め自身に合ったカードを選ぶ事が重要となってくるでしょう。
実用的なおすすめのゴールドカード6選
どのカード会社でもゴールドカードを発行しているかというと実はそうでもなく、一般カードのみの取り扱いで上位カードは無いというケースも多くあります。
また、大手のカード会社だけでもゴールドカードは数えきれないほどあるため自身に合ったものを選択するのは容易ではありません。ここでは知名度が高く、実用的なおすすめのゴールドカードを6選ご紹介します。
JCBゴールド
(公式サイト:JCBゴールド)
年会費(本会員) | 11,000円(税込) 初年度年会費無料(オンライン入会の場合のみ) |
還元ポイント | Oki Dokiポイント |
ポイント還元率 | 0.50%~5.00% |
国際ブランド | JCB |
申込み条件 | 20歳以上で、ご本人に安定継続収入のある方(学生不可) |
主な特徴 | ・空港ラウンジサービス(国内・海外)やグルメ優待サービス等、サービスが充実 ・上位カード「JCBゴールドザ・プレミア」や「JCBザ・クラス」への招待 |
JCBゴールドは日本初、唯一の国際カードブランドJCBが発行するクレジットカードです。世界中の大手金融機関などと連携している事から信頼性が高く、加盟店も多い事から幅広い分野で安心して利用する事が可能です。
JCBゴールドは特に旅行保険の手厚さに定評があり、2万円程度または4万円程度を補償する「国内・海外航空機遅延保険」も付帯します。死亡や後遺障害を補償する旅行傷害保険は他のゴールドカードにもありますが、航空機遅延までカバーしているのは旅行サービスに注力したJCBゴールドの大きな特徴です。
また、全国の対象店舗でコース代金が20%オフになる「グルメ優待サービス」や、全国約1,200か所のゴルフ場の予約を手配してくれるJCBゴールドならではのサービスも付帯しています。さらに2年連続で100万円以上利用すると、JCBゴールドよりさらに上位の「JCBゴールドザ・プレミア」や「JCBザ・クラス」への招待を受ける事も出来ます。初めてのゴールドカードとしてはもちろん、最終的にプラチナカード・ブラックカードへのグレードアップを目指している方にもおすすめです。
三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)
(公式サイト:三井住友カード ゴールド(ナンバーレス))
年会費(本会員) | 5,500円(税込) 初年度無料、条件達成で無料 |
還元ポイント | Vポイント |
ポイント還元率 | 0.50%~5.00% |
国際ブランド | VISA、MASTER |
申込み条件 | 満20歳以上で、ご本人に安定継続収入のある方 |
主な特徴 | ・表面にカード情報を印字せずセキュリティに配慮 ・初年度年会費無料、年間100万円以上利用する事で翌年以降の年会費が永年無料 |
三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)は、三井住友フィナンシャルグループ傘下の三井住友カードが発行するゴールドカードです。ナンバーレス(NL)の名称通り、表面にカード番号などを印字しないセキュリティを重視したゴールドカードとなっているのが特徴的。
クレジットカードの情報はスマホのアプリを利用してチェックできるので、クレジットカードの不正被害が増える昨今、どのような方にもおすすめできるゴールドカードとなっています。三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)の特徴は買い物の利用回数に応じてお得な特典が用意されているという点です。三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)の年会費はゴールドカードとしては低めの5,500円(税込)ですが、年間100万円以上利用する事で翌年以降の年会費を永年無料とする事ができます。
また、年間100万円以上利用する事で10,000ポイントの還元を受ける事もできますし、対象コンビニやマクドナルドの利用でポイント還元率は最大5%までアップします。三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)の「旅行傷害保険」は国内・海外どちらも2000万円までと他社のゴールドカードと比較して低めに設定されています。しかし、他社より安い年会費や条件クリアでの年会費永年無料など独自のサービスを展開する魅力的なゴールドカードとなっています。
dカード ゴールド
(公式サイト:dカード ゴールド)
年会費(本会員) | 11,000円(税込) 初年度年会費無料 |
還元ポイント | dポイント |
ポイント還元率 | 1.00%~4.50% |
国際ブランド | VISA、MASTER |
申込み条件 | 満20歳以上で安定した継続収入がある事(学生不可) |
主な特徴 | ・「dポイントクラブご優待」でドコモのケータイ・ドコモ光の利用料金から10%ポイント還元 ※1,000円(税抜)ごと ・購入後3年間、最大10万円を補償する「dカードケータイ補償」 |
dカード ゴールド携帯電話会社大手のNTTドコモが発行するゴールドカードです。その最大の特徴は、自社サービスである携帯電話事業と非常に相性が良いという点です。
例えばdカード ゴールドをドコモの携帯電話料金の支払いに設定する事で、利用料金1,000円(税抜)ごとに毎月10%のポイント還元を受ける事ができます。10%ポイント還元の「dポイントクラブご優待」はドコモ利用料金のほか、固定通信サービスであるドコモ光にも適用されます。
また、ドコモの携帯電話が修理不能などとなった際、購入から3年間最大10万円までの新端末購入費用や事務手数料を負担する「dカードケータイ補償」も付帯します。さらにショッピングやキャンペーンで獲得できるdポイントは「d払い」などドコモの他サービスとも相性が良く、ポイントの大小に関わらずお得に利用できるのも特徴です。もちろんゴールドカードですので空港ラウンジの無料利用や「旅行傷害保険」も手厚い内容で付帯しています。
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカード
(公式サイト:セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカード)
年会費(本会員) | 11,000円(税込) 初年度年会費無料 |
還元ポイント | セゾン永久不滅ポイント |
ポイント還元率 | 0.75%~1.00% |
国際ブランド | AMEX |
申込み条件 | ご連絡が可能な方で安定した収入がある方(学生・未成年不可) |
主な特徴 | ・有効期限無しの永久不滅ポイント ・「手荷物無料宅配サービス」をはじめ、海外用Wi-Fi・携帯電話レンタルサービスなど旅行向け特典が充実 |
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは、日本のクレジットカード会社であるクレディセゾンが発行しています。
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード最大の特徴は、付帯するポイントサービスが期限の無い「永久不滅ポイント」となっている点です。一般的にクレジットカードで貯まるポイントは1年程度の有効期限となっている事が多く、上位のゴールドカードもその例外ではありません。
しかし、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードはショッピングはもちろん、自動車税や国民年金などの支払いで貯まったすべてのポイントが有効期限無しとなっています。買い物や公共料金の支払いでは1,000円(税込)ごとに1.5ポイントと還元率も高いですし、キャンペーンなどを使った買い物では最大30倍までポイント還元率を高める事ができます。
また、航空機や手荷物の遅延の際の費用補償や、空港から自宅までスーツケースなどを配達してくれる「手荷物無料宅配サービス」など旅行に強いAMEX(アメックス)ブランドならではのサービス・特典も付帯します。日々のお買い物・支払いから旅行まで幅広くカバーしているゴールドカードが欲しいならセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードがおすすめです。
アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード
(公式サイト:アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード)
年会費(本会員) | 31,900円(税込) |
還元ポイント | メンバーシップ・リワード |
ポイント還元率 | 0.50% |
国際ブランド | AMEX |
申込み条件 | 20歳以上、安定した収入のある方 |
主な特徴 | ・プライオリティ・パスが無料 ・「ゴールド・ダイニングby招待日和」をはじめ、旅行に関する保険・補償が充実 |
アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードは、トラベラーズチェック(海外旅行者向け小切手)も取り扱いでも有名なアメリカン・エキスプレスが発行しています。
年会費は31,900円(税込)と他のゴールドカードと比べて高額ですが、旅行関連をはじめとしたサービス・付帯する特典は手厚いものとなっています。
例えば国内外約200店舗のレストランでコース料理1名様分が無料となる「ゴールド・ダイニングby招待日和」はアメリカン・エキスプレス・ゴールドカード独自のサービスです。また、カード継続でもらえるゴールド会員様向け旅行予約サイト「ザ・ホテル・コレクション」のクーポンや、スマートフォン破損時の補償など特典内容は旅行を中心としたものになっていると言えます。カード継続で得られる特典は最大29,000円分と年会費に相当する還元が受けられるのも魅力です。
もちろんゴールドカードという事で最高1億円の海外旅行傷害保険や空港VIPラウンジが無料となるプライオリティ・パスなど幅広い特典が付帯します。アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードは海外旅行が多い方、高級レストランの多い方などに特におすすめのゴールドカードとなっています。
三菱UFJカード ゴールド
(公式サイト:三菱UFJカード ゴールド)
年会費(本会員) | 2,095円(税込) 初年度年会費無料 |
還元ポイント | グローバルポイント |
ポイント還元率 | 0.49% |
国際ブランド | VISA、MASTER、JCB |
申込み条件 | 18歳以上で安定した収入のある方(学生不可) |
主な特徴 | ・年会費が低価格、初年度も無料で所有しやすい ・海外旅行傷害保険や空港ラウンジの無料利用など、ゴールドカードならではの特典も付帯 |
三菱UFJカード ゴールドは、その名の通り三菱UFJフィナンシャルグループ傘下の三菱UFJニコスが発行するゴールドカードです。
三菱UFJカード ゴールド最大の特徴は、ゴールドカードであるにも関わらず初年度は年会費無料・次年度以降も2,095円(税込)と破格の価格設定となっている事です。年会費が安いためサービスに不安を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、ポイント・サポート・サービスまで幅広くカバーしているゴールドカードでもあります。
例えば還元ポイントはMUFGカード共通の「グローバルポイント」を採用。通常のショッピング利用1,000円(税込)につき1ポイントが還元され、カードを使って還元率が最大1.5%まで上がる「グローバルPLUS」などポイントプログラムも充実しています。
また、国内主要6空港などで利用できる無料の空港ラウンジサービスや、国内・海外ともに最高2000万円までの旅行傷害保険・年間100万円までのショッピング保険など付帯サービスも充実しています。さらにキャッシュカードや通帳再発行の手数料還元サービスなど、金融機関傘下だからこそできる特典が付帯するのも三菱UFJカード ゴールドの魅力です。
三菱UFJカード ゴールドの申込資格は18歳以上と他社ゴールドカードよりも低めに設定されているため、初めて持つゴールドカードとしてもおすすめできます。
一般カード・プラチナカードとの違いは?
「ゴールドカードの方が一般カードよりグレードが高い」という事は多くの方がなんとなく知っているはずです。しかし、一般カードとゴールドカードの詳細な違いを理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
ここでは一般カード・ゴールドカード、そしてさらに上位のプラチナカードも含めて違いを確認してみましょう。
ゴールドカードと一般・プラチナカードの違い
一般 | ゴールド | プラチナ | |
年会費 | 無料~1,000円 | ~10,000円 | 20,000円~50,000円 |
ポイント還元率 | 0.50%~1.00% | 0.50%~1.00% | 1.00%~2.50% |
付帯保険 | 〇(低額) | 〇(高額) | ◎(高額) |
独自サービス | △ | 〇 | ◎ |
特典 | △ | 〇 | ◎ |
一般カードの年会費は無料~高くても1,000円程度と低額です。これに対して、ゴールドカードは~10,000円、さらに上位のプラチナカードだと20,000円~50,000円程度の年会費がかかる事が多くなっています。
年会費は上位カードほど高額となりますが、付帯する保険や独自サービス・特典は一般カードより非常に充実しています。例えば年会費無料の一般カードは基本的にショッピングに対する保険が付帯していないか、付帯している場合でも補償金額が低額となっている事が多いものです。
一方、ゴールドカードでは100万円~300万円程度のショッピング保険が付帯しますし、上位のプラチナカードでは国内・海外合わせてさらに高額な利用額まで補償してくれます。また、「海外旅行傷害保険」はゴールド・プラチナが最大1億円程度まで補償するのに対し、一般カードは最大1000万円~最大2000万円程度までとかなり差があります。
さらに、ゴールドカード・プラチナカードでは一般カードには無い独自サービスや特典が充実しているのも特徴的です。例えば空港ラウンジの無料利用はゴールドカードならではの特典として知られていますし、一般カードには無いポイント還元やグルメ・宿泊の優待などお得なサービスが多くあります。一般カードとは別のカスタマーセンターも用意されており、早急に対応が必要な海外でのトラブルなども万全の体制でサポートしてくれます。
ゴールドカード・プラチナカードは高額な年会費は必要ですが、独自の特典・サービスや優待などを考えると一般カードをよりお得になる可能性は高いと言えます。ちなみにポイント還元率は基本的に一般カード・ゴールドカード・プラチナカードで大きな違いはありません。ただし、ゴールドカードやプラチナカードでは専用のポイントプログラムを利用する事で一般カードよりポイント還元率を高くする事ができます。
同じゴールドカードでも違いがある
ゴールドカード | 一般的 | 若年層向け | 低年会費 |
年会費 | 10,000円~ | 2,000円~5,000円 | 2,000円前後 |
特徴 | サービス・特典、付帯保険などが充実。 | 一般的なゴールドカードに劣るものの、サービスは充実。若年層でも持ちやすい。 | サービスは充実。付帯保険が一般カードと同程度。 |
ゴールドカードと一言で言っても、実はターゲットにしているユーザーごとにそれぞれ年会費や特典などに違いがあります。
例えば年会費を安く設定したゴールドカードはサービス・特典が充実していますが、付帯保険が一般カードと大差無いという事もあります。これは年会費2,095円(税込)ながら海外旅行傷害保険が最大2000万円の三菱UFJカード ゴールドが分かりやすい例です。
また、近年はゴールドカードのカジュアル化も進んでおり、年会費2,000円~5,000円程度の若年層をターゲットとしたものも増えています。これらに対して年会費10,000円程度に設定されているのが一般的なゴールドカードです。
基本的に年会費が高くなるほど独自サービスや特典、付帯する保険も充実している傾向にあります。ちなみに一般カード・プラチナカードでもここでご紹介しているような特典・サービスの違いがありますし、発行するカード会社によっては複数のゴールドカードが存在している事もあります。
ゴールドカードのメリット
ここまでのご紹介でお気づきの方も多いでしょうが、ゴールドカードには非常に多くのメリットがあります。ゴールドカードのメリットは、特に下位グレートである一般カードと比較する事で鮮明になります。ここではゴールドカードの主要な7つのメリットをチェックしてみましょう。
利用限度額が高い
ゴールドカード1つ目のメリットは、利用限度額が一般カードより高く設定されているという点です。
般のクレジットカードの利用限度額は申込み直後でショッピング枠のみ10万円~20万円程度に設定されている事が多く、定期的な審査によって限度額が増額されるようになっています。利用限度額はカード会社によって異なりますが、総額(ショッピング枠+キャッシング枠)で最高100万円というのが一般的ではないでしょうか。
これに対してゴールドカードは総額(ショッピング枠+キャッシング枠)で200万円~300万円というのが当たり前で、一般カードと比較すると2倍~3倍の差があります。ローンや税金の支払い、旅行での買い物などをクレジットカードにまとめており、毎年100万円以上の出費があるという方も意外と多いのではないでしょうか。
高額な支払いをクレジットカードにまとめている場合はゴールドカードの方が安心ですし、ポイントの還元で一般カード以上にお得になる可能性があります。
ポイント高還元に期待できる
一般カード | ゴールドカード | |
JCBカード | 0.5%~5.0% ※JCBカードとJCB ゴールド | 0.5%~5.0% ※JCBカードとJCB ゴールド |
MUFGカード | 0.5%~2.5% ※三井住友カード(ナンバーレス) | 0.5%~5.0% ※三井住友カード ゴールド(ナンバーレス) |
dカード | 1.0%~4.5% ※dカードとdカード ゴールド | 1.0%~4.5% ※dカードとdカード ゴールド |
セゾンカード | 0.5 %~3.0% ※セゾンパール・アメリカン・エキスプレスカード ※3.0%はQuick Pay利用 | 0.75%~1.0% ※セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカード |
アメリカン・エキスプレス | 0.5% ※アメリカン・エキスプレス・カードとアメリカン・エキスプレス・ゴールドカード ※アメリカン・エキスプレス・カードは年会費だけ見ると他社のゴールドクラス | 0.5% ※アメリカン・エキスプレス・カードとアメリカン・エキスプレス・ゴールドカード ※アメリカン・エキスプレス・カードは年会費だけ見ると他社のゴールドクラス |
三菱UFJ | 0.49% ※三菱UFJカードと三菱UFJカード ゴールド | 0.49% ※三菱UFJカードと三菱UFJカード ゴールド |
一般カードと比較すると、ゴールドカードのポイント還元率は高く設定されている事が多いように思えます。
実際、「実用的なおすすめのゴールドカード6選」でご紹介した三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)など一般カードの2倍のポイント還元率となっているゴールドカードもあります。しかし、一覧にして見ると分かる通り基本的なポイント還元率は一般カードとほとんど同じです。中にはセゾンカードのように、条件を達成する事によってゴールドカードの還元率を一般カードが上回る事例も見られます。
ここで比較したのは数ある一般カード・ゴールドカードのほんの一例に過ぎませんが、基本的には一般カードとゴールドカードのポイント還元率に差を設けないカード会社がほとんどです。しかし、カード会社が提供するネットショッピングサイトや独自サービスを利用する事でゴールドカードの還元率を高める事が可能です。例えばJCBカードには利用金額によってポイント還元率がアップする「JCBスターメンバーズ」という特典が用意されています。
一般カードでは100万円以上利用で翌年のポイント50%が上限ですが、ゴールドカードは300万円利用で翌年のポイント還元率を60%アップまで高められます。利用上限額が高いという点も含め、ポイントアップ制度などを利用して高還元を狙うのはゴールドカードの方が有利だと言えます。
旅行傷害保険や損害保険が付帯する
dカード GOLD | dカード(29歳以下) | |
海外旅行保険 ※傷害死亡・後遺障害保険金までカバー ※家族会員も同額補償 | 最大1億円 ※本人会員の家族1000万円 | 最大2000万円 |
国内旅行保険 | 最大5000万円 | 最大1000万円 |
航空便遅延補償 | 1回につき1万円または2万円 | 1回につき1万円または2万円 |
ゴールドカードには国内・海外旅行の際の万が一を補償する傷害保険が付帯しています。一般カードにも旅行向けの傷害保険は付帯していますが、上位カードという事もあり内容はゴールドカードの方が充実しています。
例えば「実用的なおすすめのゴールドカード6選」でご紹介したdカード ゴールドと一般カードであるdカードで比較してみましょう。携帯電話利用者向けというイメージの強いdカード GOLDですが、他社ゴールドカード同様海外旅行保険をしっかりカバーしています。
dカード GOLDの海外旅行保険は傷害死亡・後遺障害保険として最大1億円が上限です。最大1億円となるのは傷害死亡と傷害後遺障害のみで、実際には疫病治療費用や賠償責任など細かく分類されています。しかし最高50万円の携行品損害など幅広く補償されているのが魅力です。
一方、一般カードであるdカードは傷害死亡・後遺障害保険として最大2000万円が上限です。dカードが年会費無料となっている事を考えると海外旅行保険が付帯するだけでも驚愕ですが、本人会員の家族までカバーしている事を考えるとdカード GOLDの方が手厚いと言えます。ちなみに他社のゴールドカードも本人会員+家族まで補償する内容が一般的です。
国内・海外の空港ラウンジが無料で利用できる
ゴールドカードには国内・海外の空港ラウンジを無料で利用できるサービスが付帯しています。空港ラウンジの無料利用は基本的に一般カードには付帯しておらず、ゴールドカード会員のみが利用できる特別な特典です。ただし、利用できる空港ラウンジはカードごとに異なっているため、利用前に確認しておくことも重要となります。
例えば「実用的なおすすめのゴールドカード6選」でご紹介した三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)とアメリカン・エキスプレス・ゴールドカードで比較してみましょう。三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)の場合、北海道から沖縄までの国内32か所の主要空港の空港ラウンジが利用できますが、海外はホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港のみが対象です。
一方、アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードでは「プライオリティ・パス・メンバーシップ」というサービスに登録する事で国内外1,200か所以上の空港VIPラウンジが利用できます。国内線の空港ラウンジはソフトドリンクのみの提供にとどまることも多いのですが、国際線の空港ラウンジはビュッフェやアルコールを提供している事もあり豪華な仕様となっています。上質なラウンジで出発前の時間をのんびりと過ごせるのは、ゴールドカードならではの魅力だと言えます。
独自サービス・特典が充実
ゴールドカードは一般カードの機能に加え、独自サービス・特典が充実しています。例えばJCBゴールドでは全国250の対象店舗でコース代金が20%オフになる「グルメ優待サービス」や国約1,200か所のゴルフ場の予約を手配サービスなど一般カードには無い独自サービス・特典が付帯します。
また、dカード ゴールドの10%ポイント還元特典「dポイントクラブご優待」は一般カードにはない高額なポイント還元を受ける事が可能です。さらにどのゴールドカードにも専用の問い合わせ窓口が用意されているため、カードの紛失・盗難からちょっとした疑問の解消まで迅速かつ丁寧なサポートを受ける事が可能です。
クレジットカードのサポート窓口は曜日や時間帯によって込み合う事もあり、カードの紛失・盗難など緊急時の連絡先としては完璧とは言えません。ゴールドカードのサポートデスクは専用の窓口となっているため、緊急時の連絡も比較的安心して行う事ができるでしょう。一般カードより独自サービス・特典が充実しているのはもちろん、安心・安全に使っていけるのもゴールドカードのメリットです。
入会特典は一般カードより高額
ゴールドカード | 入会・利用特典(公式サイト掲載分) |
JCBゴールド | ・5,000円キャッシュバック(入会+特典+アプリログイン) ・最大5,000ポイント(友達紹介) ・最大4,000円相当(家族カード入会) |
三井住友カード ゴールド (ナンバーレス) | 最大13,000円相当 |
dカード ゴールド | 最大11,000円相当 |
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカード | 最大8,000円相当 |
アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード | 最大50,000円相当(入会後のポイントアップ) |
三菱UFJカード ゴールド | 最大5,000円相当 |
クレジットカードは一般、ゴールド・プラチナなど種類を問わず基本的に入会特典が提供されています。入会特典はキャッシュバックやポイントの還元が中心で、ゴールドカードは一般カードより高額に設定されているのが当たり前です。
例えばゴールドカードの場合、基本的にどのカード会社も総額10,000円以上の入会特典を用意している事が一般的です。入会特典はカード会社の独自のポイントとなっている事が多いのですが、日々のお買い物などに使える事を考えると用途は非常に幅広いと言えます。使い方によっては、入会するだけで1年目のゴールドカードの年会費の元を取る事も十分に可能でしょう。
ただし、入会特典は入会だけでなくゴールドカードの利用やリボ払いの設定など、何らかのアクションが条件となっている事がほとんどです。また、アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードは入会後のポイントアップとなっているなど、入会特典が特殊な条件となっているゴールドカードもあります。また、ここでご紹介している入会特典は公式サイトで紹介されているものですが、ポイントアップサイトなどを経由する事でさらに高額な入会特典を狙う事も可能です。
ステータス(社会的地位)が高い
ゴールドカードの最後のメリットは、ステータス(社会的地位)が高い事です。昔に比べて身近なものとなったゴールドカードですが、ステータスは当然一般カードより上位に位置します。クレジットカードの利用目的が買い物や税金の支払いなどごく身近なものであれば、ゴールドカードのステータスは実感が湧きにくいものかもしれません。
しかし、例えば融資など信用情報を元にしたアクションを起こす際にはステータスの高いゴールドカードを所持している事が大きなプラスとなりえるはずです。また、海外での利用ではカードのブランドだけでなくゴールドカードのステータスも重要視される事があります。
さらにゴールドカードより上のプラチナカードやブラックカードを所持したい場合は、ゴールドカードを継続利用してステータスをさらに上げる必要も出てくるでしょう。プラチナカードやブラックカードへのアップグレードはカード発行会社から招待(インビテーション)を受ける必要があるため、ゴールドカードを継続利用してステータスを上げる必要があるのです。
ゴールドカードのデメリット
独自のサービス・特典をはじめ、ゴールドカードには非常に多くのメリットが存在します。しかし、決して多くはないもののゴールドカードを所持するにあたってのデメリットがある事を忘れてはなりません。続いてはゴールドカードの主要な2つのデメリットをチェックしてみましょう。
一般カードより年会費が高額
ゴールドカード最大のデメリットは、一般カードより高い年会費が必要となる点です。一般カードは高くでも1,000円程度の年会費が基本で、中には年会費永遠無料や1度の利用があれば翌年は無料とするものも多くあります。
例えばNTTドコモのdカードは2019年11月より年会費が永年無料となっています。これに対して、ゴールドカードの年会費は10,000円程度かかるのが一般的です。カードの利用額100万円以上で翌年の年会費が無料となる三井住友カード ゴールド(ナンバーレス)などもありますが、基本的にどのゴールドカードも年会費が必要となります。クレジットカードをあまり使わない場合などは、この年会費が大きなデメリットとなりえるでしょう。
審査が厳しい可能性が高い
一般・ゴールド・プラチナなどの種類を問わず、クレジットカードの申込みには審査が必要となります。年齢・年収など公開されている基本的な条件のほか、申込者の信用情報などを元に審査が行われるのが一般的です。審査条件など詳細な情報は公開されていませんが、一般カードと比較してゴールドカードの審査はより厳しくなっている可能性があります。ゴールドカードは基本的に利用限度額が高額となっていますし、ステータスも高いためほぼ確実に一般カードより厳しい審査が行われていると言えます。
年収が規定条件に満たない場合や勤め先・勤務形態などで、一般カードより審査に落ちる可能性が高いと言えるでしょう。ゴールドカードの審査に何度も落ちてしまうという場合は、過去のクレジットカードの利用方法に問題がなかったか・現在の自身の年収などに問題がないかなどを見直す事も必要です。
ゴールドカードの選び方
ここまででご紹介してきたように、ゴールドカードと一口に言っても種類も豊富で特徴もカード会社ごとに異なっています。
保険や特典が付帯しているからと言って、適当に選んでしまうとゴールドカードのメリットを最大限発揮する事はできません。ポイント還元率などを詳細に比較していくというのもおすすめですが、カード会社ごとにすべての項目をチェックしていくと自身に合ったゴールドカードを選ぶのに膨大な時間がかかってしまいます。
短時間で確実に自身に合ったゴールドカードを選ぶなら下記のポイントを参考にするのがおすすめです。
ライフスタイルに適しているか
【ライフスタイルに合わせてカード選びの例】
・ ネットショッピング、買い物が多い→通販サイトなどでポイントアップするゴールドカード
・ 海外旅行が多い→旅行傷害保険、遅延保険などが充実したゴールドカード
・ 国内旅行や外泊が多い→国内ホテル・レストランの優待が多いゴールドカード
・ よく買い物する百貨店やショッピングモールなどがある→実店舗を運営する企業のゴールドカード
・ スマホやインターネットなど、通信サービスをお得にした→携帯電話会社が発行するゴールドカード
日々のお買い物や税金の支払いをはじめ、旅行先での支払いやビジネスシーンでの活用などクレジットカードの用途は人によって異なります。
例えば日々のお買い物や税金の支払いなどでしかクレジットカードを利用しない方にとっては、空港ラウンジの無料利用や海外旅行傷害保険が充実したゴールドカードはメリットを最大限活かす事ができません。
一方、保険・補償額の低いゴールドカードは出張や海外旅行を頻繁に行うにとってあまり適しているとは言えないでしょう。このようなミスマッチを無くすために、ゴールドカードを選ぶ前にまず自身のライフスタイルを見直してみるのがおすすめです。
近年、ネットで有名な大企業から地方のショッピングモールや百貨店までゴールドカードを発行する企業は多くあります。知名度の低い企業でもゴールドカードを取り扱っている事があるため、自身が使っている身近なサービスから辿ってゴールドカードを選択するというのもおすすめの方法です。
年会費の元をとれるか
ゴールドカードを選ぶ2つ目のポイントは、「年会費の元をとれるか」という点ではないでしょうか。基本的にゴールドカードを所有するためには10,000円程度と決して安くない年会費を支払う必要があります。この年会費以上の還元を受ける事が出来なければ、せっかくのゴールドカードを持っている意味はあまり無いと言えるでしょう。
例えば年会費10,000円・ポイント還元率1%のゴールドカードなら、年間100万円以上利用する事で元をとれる事になります。ただし、いくらゴールドカードを所有しているとは言え、すべての支払いをクレジットカードにまとめるというのはなかなか大変なものです。
より詳細に損益を把握するためには、ポイント還元率だけでなく優待や独自サービスなどを実費換算して可視化してみる事も重要となります。例えば優待サービスなら「20%OFFを何度利用するか、いくらお得になるか」、「ゴールドカードを使わない場合のサービス料はどうなるか」などです。ゴールドカードを使って年会費の元が取れる事が分かったら、サービス内容に満足できるかという点も考えてみるのがよりおすすめです。
迷ったら入会してみるのもあり
入念にライフスタイルを見直し、サービスや特典をチェックしたけれど似たようなゴールドカードでどうしても迷ってしまうという事もあるのではないでしょうか。
また、初めてゴールドカードを持つ場合は使い勝手が分からず特に迷ってしまいがちだと言えます。このような場合はとりあえず入会してゴールドカードの使い勝手を試してみるというのもおすすめです。
既にご紹介したように、ゴールドカードは年会費以上にもなる高額なキャッシュバックなどの入会特典を提供しています。上手くいけば十分年会費の元も取れるので、とりあえず1年間試すつもりで入会してみるのが良いでしょう。1年以内に解約すれば翌年移行の年会費もかかりませんし、カードによってはゴールドカードから一般カードにグレードを下げる「ダウングレード」サービスも提供されています。ただし入会と解約を短期間で繰り返すと、ブラックリスト入りなどで新しいクレジットカードを作りにくくなってしまうため注意が必要です。
まとめ
ゴールドカードはクレジット決済など一般カードの機能に加え、特典やサービスを充実させた上位グレードのカードです。
ほとんどのゴールドカードは一般カードとポイント還元率で違いはありませんが、高額な旅行保険やホテル・レストランの優待・ポイントアッププログラムなど幅広い特典が付帯します。また、スマートフォンの補償や航空機遅延の補償など、カード会社独自のサービスが展開されているのも魅力的です。
本文中でご紹介したように、多くのメリットがある反面ゴールドカードには年会費と審査基準という見逃せないデメリットもあります。特に決して安くはない年会費からゴールドカードの所有を諦めていたという方も多いかもしれません。
しかし、ポイントの還元はもちろん特典・サービスを含めて総合的に考えると一般カードよりゴールドカードの方がお得という事も十分ありえます。入会特典も高額となっている事が多いので、年齢や収入などの条件を満たしているならとりあえず申込みしてみるというのもおすすめです。
今回のご紹介を参考に、自身のライフスタイルに適したゴールドカードの申込みを検討してみてはいかがでしょうか。