農薬散布や種まきとして農業用ドローンを取り入れる農家は増えています。
その背景としては、高齢化問題や人手不足が伺えます。
しかし農業用ドローンの導入により、これらの問題を本当に解決できるのでしょうか？
そこで今回は、農業用ドローンを導入するメリットからドローンの申請方法など紹介します。
取り入れるか迷っている人は、この記事を参考にしてくださいね。
そもそもドローンとは？
まず初めにドローンとは無人型飛行機のことであり、広い意味では航空機の一種です。
航空機とは日本の法規では空気よりも軽い軽飛行機か、空気よりも重い重飛行機に分けられます。
現在普及している小型無人航空機は4つ以上のプロペラを利用したマルチコプターで、回転翼無人機に分けられます。
4枚プロペラのマルチコプターはクアッドコプターといい、機体構造によってX型とH型に分けられます。
またプロペラの枚数が増えるとプロペラが6枚の時はヘキサコプターといい、プロペラの枚数が8枚の時はオクトコプターといいます。
農業用ドローンについて
農業用ドローンとは言葉の意味の通り農業で使用されるドローンです。
農薬を散布することや農地を撮影したりすることが可能なものです。
このドローンが農業で利用されるメリットがあります。
まずドローンが農薬をまく際に移動しながら農薬をまくため風が生じます。
その風によって農薬が細かくなり葉なども揺れるため満遍なく農薬をまくことが可能になります。
また農業用ドローンは無人ヘリコプターに比べて値段が高くないため購入しても比較的痛手を負いにくいという利点があります。
そして小型のドローンの利点は小型であるためどんな地域であろうとどんな地形であろうと場所に全く左右されない点です。
機械化が難しいとされていた農地でもこのドローンの参入によって省力化が見込めるようになります。
これらの利点から農業用ドローンは国からも利用が推奨されています。
広がる農業用クラウドサービス
精密農業用ドローンはセンサやカメラなどを搭載しており、インターネットを通じて生産状況の管理等を農産物ごとにまとめ適正な指示を出す農業支援クラウドサービスです。
農業支援データベースに接続されると、生育状況や病虫害状況などを判定しピンポイントで農薬散布を行います。
また、作業データの収集管理など、生産性の向上にや品質管理の向上などが環境対応を実現するもので農業をIT化するための道具として期待されています。
我が国では現在マルチコプター型のドローンの最大の利用は農業散布分野ですが、手軽に使える新しい農機具として成長しつつあります。
農業用ドローンの利用時の申請
農業用ドローンを導入するときには国への申請手続きが必要です。
まずは飛行を予定している地域を管轄する空港事務所、または地方航空局へ申請書と必要書類を提出し、国土交通省の承認を得ます。
申請が受理されるまでには日数がかかるため、飛行開始予定日の10開庁日前までに手続きを済ませる必要があります。
この国交省の承認には一定の技能・飛行経歴が必要になるので、あらかじめ民間団体が開講しているスクールで講習を受けておくとスムーズに承認されます。
ドローンの操縦
日本では民間での操縦訓練校が全国で普及を始めており、初心者レベルから高度なレベルまでを対象に、同くじのカリキュラムによる法規や技術、気象や操縦実技などの教育訓練が実施されています。
スマート農業
スマート農業とはロボット技術や情報通信技術などの先端技術を活用して、省力化や精密化や高品質生産を実現する新たな農業技術のことです。
近年では農業就業人口の減少や高齢化により人手に頼る作業や熟練者でなければできない作業が多くあります。
しかしスマート農業を上手く活用すれば最近問題視されているこの課題を解決してくれる可能性があります。
まとめ
農業用ドローンを運搬作業に活用すれば、農家の人にかかる負担を減らすことに繋がるので人材不足解決に貢献できます。
また、農場のセンシングには人工衛星データを以前は駆使していましたが、ドローンを導入すれば農場を人工衛星の比にならないくらい高精度なデータが時間をかけずに得ることが可能になります。
ドローンによって得られたデータによって生育環境を正確に知ることができるため、より良い計画を立てられ農産物の品質や収量向上にも繋がってきます。
