ドローンを操縦する上で従わなければならないルール(法律)があります。
ドローン操縦は自由にできるものという認識の仕方をしている方々がいますが、それは正解ではありません。
今後、社会にドローンが積極的に導入され活用されるため、様々な規制が生まれ操縦のハードルは高くなる可能性があります。
ドローンが他の社会と馴染むためには仕方のないことでしょう。
また、ドローン操縦に対しての縛り、免許取得などによってドローン需要はますます活気づくと考えることができます。
今回は、ドローンを撮影で利用しようと思っている方々に関わる資格取得の問題に触れます。是非、最後まで一読ください。
ドローン撮影に資格取得は必要?
ドローンは手軽に撮影できる手段として、多くの人や業界から注目が集まっています。
ドローンは撮影上でもいろいろ可能性を持ち、今後もドローンを使って撮影しようと思う方々がますます増えてくることでしょう。
一方でドローンを使って撮影する時、資格取得は必要ないのか大変気になる問題です。
2022年11月現在の段階では基本的にはドローン操縦で必要としている資格取得はありません。
ですからドローンを操縦したいと思えば一応は誰でも気軽に向きあうことができます。
ただし、ドローン操縦は制約されていることも多々あり、法律のルールをしっかり守って行動しないと罰則を受けてしまうことがあります。
そのような意味では、自由にドローンを操縦できるといういい方は正しくはありません。
現在、ドローン操縦では航空法のルールを遵守する必要があります。
また、ドローンの機体が重さ200g未満のものに対しては、航空法の対象として外れています。いわゆるトイドローンは自由に飛ばしていいということになります。
ただし200g以上のドローン操縦に対しては航空法のルールを遵守し、法律をしっかり理解してないと違法行為になる恐れがあります。
ドローンを飛ばしてはいけないエリアが決められていたり、夜間、イベント開催の最中にドローン操縦が禁止されていたりと守らなければならない規制があります。
逆に言えば航空法のルールをしっかり遵守出来れば、ドローン操縦は誰でもしていいことになります。
ドローン撮影の民間資格がある
現在のところ国が取り決めをしているドローン撮影のための資格取得はありませんが、民間での資格取得はあります。
ドローン撮影の民間資格ということになりますので、操縦することに対して効力を及ぼすものではありません。
しかし、そのような資格を取得していることでこのドローンを操縦する人がどの程度のスキル、ノウハウを持っているのか依頼する相手に伝えることができるメリットがありますので、充分有効的に活用することができる資格取得だと考えていいでしょう。
また既にお話ししているようにドローン撮影は自由にしていいということではなく、守らなければならないルールがあります。
ルールを勉強する上でも資格取得は役立たせることができます。
さらに、ドローンの関連する会社で仕事をしたいとき、ある民間資格を取得していることを要求されてしまうこともありますので、機会があれば取得して決して損するものではありません。
ドローン撮影で必要な資格取得
ドローンは誰にでも操縦できるメリットがあります。
その一方で素人と玄人での区別化が困難になります。
したがって、資格など目に見えて分かるものを持っておくとスキル証明として効果的です。
ここでは取得していると今後有利になる資格を2つ紹介します。
第4級アマチュア無線技士
ドローンに関わる資格取得には、第4級アマチュア無線技士というものがあります。
ドローンレースでは、ドローン操縦の相当高いスキルが要求されています。
ドローンレースにおいてはドローンが搭載しているカメラの映像を確認しながらコントローラーでドローンを操縦し、スピードを競い合います。
FPVというのは、カメラの映像をコントローラーに電波を飛ばす技術です。
FPVで使用している周波数が5.8GHz帯であると、第4級アマチュア無線技士の資格取得が必要となります。国家資格なので、ドローンに関わる国家資格が現在ない訳ではありません。
日本で開催しているドローンレースの場合、ほとんどが2.4GHz帯の周波数であるため敢えて資格取得は必要ではありませんが、海外でドローンレースに参加する予定だという方は第4級アマチュア無線技士の資格取得が必要です。
第4級アマチュア無線技士の資格取得と同時に、無線局の免許更新手続きについても方法を正しく理解しておきましょう。
第3級陸上特殊無線技士
また、ドローン撮影に関わる資格取得には、第3級陸上特殊無線技士があります。
大型のドローンを操縦して撮影しようとする場合、 トイドローンのような感じで視界に入らない場所で電波が届かなくなってしまうことはありませんが、撮影時鮮明な映像を飛ばすために相当パワフルな電波が必要とされます。
大型ドローンを操縦して視界に入らない場所のものを撮影したいと思えば、第3級陸上特殊無線技士の資格取得を検討します。
現在の段階では、パワフルな電波を使用している大型ドローンは実用の段階にいたっていませんが、ドローン市場は現在進行形、今後新しい展開も充分予測することができます。
第3級陸上特殊無線技士も国家資格であるため、このような資格を取得していると周囲の人たちは専門的なドローン操縦士とも見てくれるのではないでしょうか。
実際には、それ程難しい国家資格ということではありません。
ただし勉強は必須です。無線工学の基礎だったり電波法など、またそれに関しての法規を勉強するいい機会だと考えるといいでしょう。
ドローン撮影の資格取得は就職活動にも有利?
ドローンの資格取得は撮影する時だけでなく就職活動の上でも有利になることがあります。
実際にプロのドローン操縦士になろうと思っている方々もいらっしゃるでしょうし、ドローンを使用して空撮カメラマンになろうと思っている方々もいらっしゃることでしょう。
ドローンを使用することで収入アップにも確実につなげることができます。
就職活動にドローンの民間資格取得は有利に働くことがありますので、是非、以下のような資格取得を機会があれば目指して欲しいと思います。
スカイファイト
株式会社ドローンネットが運営のスカイファイトが発行している『UAS LEVEL2』は、国土交通省・管理団体認定の技能認定資格です。
スカイファイトでは、コース中に使用するドローンを全て無料レンタルできるので、ドローン購入費用がかからない点がメリットと言えます。
また、スクールのスケジュールは自由に組めるので営業時間である11時~21時の間、好きな時間帯で講習可能です。
- UAS Level.2 技能認証カード
- UAS LEVEL2 技能認証(航空局飛行申請用)
- 10時間飛行証明書
資格や証明書を持っていると航空局への飛行許可申請が一部簡略化され、スムーズにドローンを飛ばすことができます。
DJI CAMP
「DJI CAMP認定資格」は大手ドローンメーカーのDJIの日本法人が認定した民間のドローンの資格です。
「DJI CAMP認定資格」の取得方法は座学、筆記試験、実技試験を2日間で行い、修了試験に合格したら取得できます。
「DJI CAMP認定資格」の対象の受講者はドローンの飛行経験が10時間以上必要です。
また、他の民間資格とは違い基礎的な操縦訓練などがないので上級者向けの資格になります。
「DJI CAMP認定資格」で取得できる資格は以下の3つです。
- DJIスペシャリスト
- DJIインストラクター
- DJIマスター
DPA(一般社団法人ドローン操縦士協会)
一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)が認定している民間のドローンの資格は「ドローン操縦士回転翼3級」という資格です。
DPAでは2種類の資格があります。
- 「ドローン操縦士回転翼3級 資格認定制度」
- 「ドローン操縦士回転翼3級 インストラクター資格認定制度」
JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)
「JUIDAドローン資格」は日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が認定している民間のドローンの資格です。
「JUIDAドローン資格」では2種類の資格が取得できます。
- ドローンの基礎的なことが分かる「無人航空機操縦技能証明証」
- ドローンを操縦する際に関わる安全や法律を理解していてドローンの飛行中の安全管理ができることが分かる「無人航空機安全運航管理者証明証」
まとめ
いかがでしょうか。今回は、ドローン撮影に関わる資格取得について解説しました。
現在の段階で、ドローンに対してこれと言った国家資格取得が必要な訳ではありませんが、既に解説した資格を取得していることで更にステップアップできるのではないでしょうか。
ドローン撮影の資格取得は、スキル、ノウハウを学ぶ上でも大事なポイントです。