今はいろいろな職種でドローンの導入が行われています。
ドローンを操縦することで、人では進入が難しいところ、また高い場所でも写真撮影することができるので、いろいろな用途で利用可能です。
ただしドローンの操縦をするときは、いろいろな知識を理解しておくべきであり、電波について確認しておくことが大事です。
ドローンの電波は飛行距離なども関係しているため、トラブル防止のためにもドローンと電波について確認しておきましょう。
ドローンによる電波と飛行距離
ドローンの飛行距離は電波と関係があります。
ドローンはWi-Fiを利用して飛行させることがありますが数値は決まっており、日本では2.4GHzと5GHz帯を使用しています。
Wi-Fiの電波によってドローンはスマホやプロポ機に接続して飛行させることができますが、スマホの場合は80〜100mほどが限度となっています。
プロポ機を使用するのであれば、2〜4kmほど飛行することができるため、用途に合わせて使用する機器を選択する必要があります。
スマホがプロポ機より飛行距離が短いのは、スマホ自体の電波の送受信の効率が良くないためです。
つまり、自分の目的によってはスマホによるWi-Fiの電波での飛行は困難な場合があります。
この点を考えてドローンを飛行させるようにしましょう。
ドローンをWi-Fiで飛行させるときの注意点
ドローンの操作をスマホで使用して飛行させるのであれば、注意点を確認しておくことが大事です。
スマホの場合は電波干渉を受けやすいため、電波が断然される場合があります。
スマホ利用の際は以下の点に注意して飛行させるようにしましょう。
距離が短い
スマホのWi-Fiでドローンを飛行させる場合は飛行距離が短くなります。
上記でも紹介しましたが、Wi-Fiだと長くても100m程度しか飛行することができないため、プロポ機と比較すると飛行できる距離がかなり違います。
短い距離でドローンを飛行させることに問題無いのであれば、スマホでも大丈夫です。
しかし、長い距離を飛行すると、途中で電波が途絶えてしまい、最悪墜落してしまうことになります。
自分の使用用途に応じて電波の確認をしておくようにしましょう。
電波干渉を受ける可能性がある
スマホでWi-Fiによるドローン操作をするなら、電波干渉についても確認しておくことが大事です。
スマホの場合、使用する電波は2.4GHzであり、電話や無線LANといった通信機器に利用されている周波数帯と同じです。
通信機器と同じ周波数ということは、それだけ電波干渉を受けやすいので、ドローンを飛行させるときは注意しておく必要があります。
Wi-Fiを使用する電子機器をたくさん持っていると電波干渉を受けやすいので、ドローンを飛行させるとうまく操作ができない可能性もあります。
人が多い場所や電波塔がある場所などは特に影響を受けやすいため、確認してからドローンを飛行させるようにしましょう。
目視範囲と高さに注意
ドローンを飛行させる際は、目視範囲と高さに注意する必要があります。
ドローンは理論上、2,000m以上飛ばすことができますが、人間がドローンを目視で確認できるのは100〜200mほどと言われています。
また、ドローンが飛行できる高度も150m以上で飛行させないと電波が途絶えてしまう危険性があります。
つまり、ドローンを飛ばすことができる飛行範囲と高度は限度があるので、しっかり覚えておかないと危険性が増してしまうことがあります。
ドローンを飛行する際はこの点も確認しておきましょう。
ドローン飛行させるために電波法を確認しておく
ドローンで飛行するためには電波法について確認しておくことも大事です。
それにより、ドローンを飛行するときにしっかり準備を行うことが可能です。
ドローンの電波法では以下の点を確認しておくようにしましょう。
無線設備の利用について確認する
ドローンを飛行させるには操縦や画像の伝送のために多くの電波を使用します。
そのため、無線設備を利用することが多いですが、日本で無線設備を利用するためには、無線局開発の免許が必要です。
有限である電波にルールがないのは、他の無線通信に支障が出ることがあるからです。
ただ、無線局の利用でも小電力である場合は免許が必要ありません。そのため、自分がドローンを使用するときに、利用する無線局によって免許が必要なのか不要なのかを確認することが大事です。
ドローンの電波を確認するためには電波の大きさを確認するようにしましょう。
ドローンを使用する際の電波は920MHz帯、2.4GHz、5.8GHzの3つになります。
この中の内、920GHzと2.4GHzを使用しているドローンは技適マークがあれば免許の必要はありません。
つまり、ドローンで5.8GHzを使用するときのみ無線局の免許が必要です。
国内の場合は2.4GHzのドローンが多いですが、海外製は他の電波を使用することがあるので、使用する電波の確認をしてください。
電波防護指針も確認
電波防護指針とは人体に影響を及ぼすとされる電波の数値を導き出し、最低限の数値の約50倍の安全性を確保できる数値のボーダーラインにしたものを言います。
無線局を開局するためにはボーダーラインに達していない電波を利用する必要があります。
もし、電波の数値が高くなるのであれば、人体に悪影響を及ぼすこと、また他の電波を利用している物の操作を狂わすことにもなるため、電波防護指針を守ることは重要です。
また、電波の数値をしっかり確認しておかなければ、規制に引っかかり罰則を受けることもあります。
ドローンで無線局を開局することを考えるなら、この点もしっかり認識しておきましょう。
無線局の開局が必要ない場合もある
ドローンを操作するときは電波の確認をする必要があります。
ただ、全てのドローンが無線の開通の際に免許や登録が必要なのではなく、微弱無線局や小電力無線局については登録の必要がありません。
無線設備で制定された数値よりも基準以下の周波数は微弱無線局として弱い電波になっています。
そして、空中線電力が1W以下の場合は小電力無線局に分類され、登録しなくても問題ありません。微弱無線局や小電力無線局は、農薬を散布するドローンなどが当てはまります。
ドローンの使用は自分が必要な電波の確認をし、開局が必要なのか確認しましょう。
無線局の免許申請の方法とは？
もし、ドローンを操作するため無線局を開局したいのであれば、申請の流れについて理解しておく必要があります。
無線局の申請は、まず書類を準備して総務省に提出して審査を受けます。
審査に通過したなら予備免許を得ることができ、無線設備の工事を行うことが可能です。
工事が終了したのれあれば、各総合通信局に対して落成届を提出して検査を受けます。
検査を受けて認可されれば無線局を利用でき、電波を使用してドローンを飛行させることができます。
ちなみに、一定の条件を満たしていれば簡易免許手続きを行うことができ、予備免許から検査の工程を省くこともできます。
この点を確認して、必要であれば無線局の開局を考えましょう。
ドローンと電波についてまとめ
ドローンは電波によって操作しますが、受信できる範囲が限られています。
自分がドローンを使用する目的を確認しておかないと、ドローンの飛行がスムーズにいかない場合があるため、必要であれば無線局の利用も考える必要があるでしょう。
ドローンを飛行させるときは、電波についてもポイントを押さえて使用するようにしてください。
